山菜・山野草-035 アケビ(ミツバアケビ) [山菜・山野草]
秋らしい陽気に誘われて山の幸を採取に行って来ました。何年も通っている山なので昨日はアケビに直行しました。秋の山ではいろいろな実が生りますが今の時期は実が熟すにはまだちょっと早いので、初秋から楽しめるアケビを選びました。
子供の頃は採れたアケビの形や色で紫アケビとかバナナアケビとか芋アケビとか言っていましたが、今思うとミツバアケビと5葉アケビ(いわゆるアケビ)とムベでした。
昨日採取したのはミツバアケビの果実です。春は若芽と茎・秋は果実を美味しく頂けます。また5葉アケビやムベも同様に美味しいです。
<アケビ(ミツバアケビ)>
アケビは時期になるとスーパーでも販売しているのでご存知の方も多いと思いますが、葉は3または5枚の掌状の落葉つる性植物です。
アケビの名の由来は”開け実”で、熟した果実が口をあける様子から来ています。漢方では乾燥させたアケビの茎を古くから活用されています(生薬名は木通)
山菜としては春の若芽や茎、秋は果実を採取します。
実は口の空いた果皮の中にあり、熟すと半透明ゼリー状で甘くて美味しいです。熟していないものは白っぽいので1日置いて半透明になってから食べます。黒い大粒の種子と一緒に口に入れて甘みだけ吸い、種子は吐き出します。
若葉・茎・果肉はクセが強いのでアク抜きして食しますが独特の苦みが美味しいです。
また酒好きの方は、実(種ごと)をホワイトリカーに入れ約1ヶ月してから茶漉しで種を取ると白っぽい甘い酒になります。1ヶ月待てない人は日本酒を用いると3日位で美味しい白酒になります。
実は甘くて美味しいので鳥や小動物や蟻なども狙っており、採取した果実の中身だけ食べられていることがよくあります。それを防ぐには鉢や庭に植える方法もありますが、種から育てると実がなるまで10数年かかると聞いた事があるので太い蔓を根ごと採取するか市販の苗を購入するのが良さそうです。なお植えるならムベかミツバアケビがおススメです。ムベは花の香りが良いのと、茎が太いので食べごたえがあるのと、アクが少ないです。ミツバアケビは実がつき易く、紫色がきれいで、他より大き目の実なので食べごたえがあります。
分布:本州~九州
自生場所:日当たりの良い林
採取時期:若芽と茎:春(4~5月頃)、果実は秋(9~11月頃)
効能:
消炎・鎮痛・利尿・抗菌作用があるとされ、生薬(名称:木通)としては干した茎を煎じて服用すると
膀胱炎・肝臓炎・神経痛・関節痛リウマチ・腰痛・月経不順・胃腸病・腫物(煎じた汁を塗る)・吹き出物(入浴剤として使う)に効果があるとされています。
調理:生・茹でる・炒める
実・果肉・若芽・茎が食べられます。
実
生食で甘くて美味しいです。
ホワイトリカーに種ごと漬けて約1ヶ月、日本酒なら約3日で白っぽくて甘いアケビ酒ができます。
果肉
スプーンなどで果皮から果肉を掬い取ります。アクがあるので酢に漬けて水で晒し、肉や野菜と一緒にして果皮に包み直し包み揚げ・包み焼きにし、輪切りにして食します。また肉や野菜と一緒に油炒めもできます。独特の苦みが美味しいです。
若芽・若葉
アクがあるので塩茹でして水で晒し、和え物・お浸し・酢の物・汁の実・油炒めで食べます。
茎は刻んで乾燥させ、アケビ茶(ノンカフェイン)として飲用できます。
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タグ:山菜 山野草 木の実
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