山菜・山野草-023 サンショウ (木の芽、はじかみ) [山菜・山野草]
長雨から打って変って、まだ7月の始めにもかかわらず酷暑の日が続きます。
やっと晴れたと開墾中の山菜・山野草畑に行き、過日の大風や長雨で傷んだ箇所の修繕をしましたが、湿気と暑さと日差しの強さには参りました。帰り際、秋に実を採取しようと思っているサンショウにまだ若芽が出ているのに気づき急きょ両手一杯若芽を摘んできました。実もついていましたが固くなりつつあるので、料理して食べるには遅く、砕いて香辛料にするには早いと思い、秋までとって置くことにしました。
サンショウと言うとウナギの蒲焼にかける香辛料を思い出す方も多いと思いますが、あれはサンショウの実の皮を干して擂り粉にしたものです。香辛料以外には、若芽は木の芽と呼ばれ、たけのこ料理・お吸い物・和え物の香り付け、若い実は醤油漬けや佃煮で食べられています。
我々になじみ深いサンショウをどのようにして料理しようかと考えた挙句、若芽を擂り味噌とみりんを加えて”サンショウ味噌”なるものを作ってみました。冷奴にのせて食べると、冷たくやわらかな豆腐の口当たりの後に豆腐の甘みがとサンショウ香りが美味しいです。
<サンショウ(木の芽、はじかみ)>
サンショウは日本独自の香辛料です。
葉を掌の上で叩くと爽やかな香りが立ちます。
*香りが立たない、もしくは香りが悪い場合は近縁のイヌザンショウです。残念ながら美味しくありません*
食用として古来より若芽や実を利用しますが、民間薬や漢方薬として胃腸機能の改善・鎮痛・解毒・腹痛・下痢・消火不良・回虫駆除にも用いられきました。
なお枝や茎にトゲがあるので採集時には注意してください。
蛇足ですが、サンショウはミカン科の植物なのでアゲハチョウが卵を産み、孵った幼虫は葉を食べて成長するので、庭木にした場合は葉を全部食べられないようにアゲハチョウの来訪には気を付けてください。
分布:北海道~九州
自生場所:半日陰の藪・雑木林・山道 (半日陰の庭の隅で庭木にしていることも多い)
採取部位:若芽・若い実・実の皮
採取時期:若葉は春~初夏、若い実は初夏、実の皮は秋
効能:
香り成分のジテンベンの抗酸化作用・抗菌作用で免疫力UP・血栓生成抑制・老化防止(アンチエージング)に効果があるとされています。
辛み成分のサンショウオールやシトロネラールは消化器官の機能改善・解毒・殺虫に効くと言われます。
精油成分のグラニオールやリモネンは保温作用があり、葉や実・市販のサンショウオイルを入浴に利用すると神経痛に効果があると言われています。
その他、食物繊維・カロチン・ビタミンB1、B2なども含まれているので生活習慣行改善に良い効果がありそうです。
また最近の研究では。サンショウは不整脈や狭心症にも良いとの報告もあります。
調理:生・擂る・煮る
若芽
生で吸い物や和え物の爽やかな香り付けに添え物、
擂って味噌和え、
煮て佃煮で食べます。
若い実
生のまま水につけてアクを抜き、醤油に漬けて醤油漬けで食べると美味いです。
葉と同様に煮て佃煮でも食べます。
実の皮
乾燥させた後、擂って香辛料で利用します。
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タグ:山菜 山野草 木の実
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