山菜・山野草-014 ユキノシタ [山菜・山野草]
昨日、箱根山を散策していた時にユキノシタが咲いているのを見つけました。
里では既にユキノシタの花の盛りは過ぎているので1か月位は盛りの時期がズレているようです。
ユキノシタの葉を数枚採らせてもらい、天ぷらにして昨夜の晩酌で独特のモッチリした食感を楽しみました。
<ユキノシタ>
ユキノシタと言うと子供の頃に咳に良いと葉を絞った生汁を飲まされた経験がある人も多いのではないでしょうか。あの独特な臭いや苦くて青臭い味を経験していると、最初にユキノシタの料理を口にする時は抵抗がありますが、食べてみると予想と違いアクもクセもない食べ易さと美味しさに驚かされます。
ユキノシタは多くの家の庭の片隅や湿った場所に植えられています。私が子供の頃までは小児の万能薬として咳・のどの痛み・中耳炎・ひきつけ・切り傷・やけど・虫刺され・かぶれ・しもやけ等の民間薬でしたので、各家庭で育てていた名残だと思います。また中耳炎の薬として有名だったので、別名耳垂れ草と言われます。
ユキノシタの名の由来は、花が真っ白なのでそれを雪に見立てその下に生える葉という説や(常緑草なので)冬でも雪の下に葉を茂らせているからという説があります。
蛇足ですがユキノシタの花は真っ白で人の字形をしています。同じ仲間の大の字形をしているダイモンジソウ(大文字草)も食べられます。
なお葉は柄から優しく丁寧に折ったり、はさみで切って採取してください。根がごく浅いので不用意に引っ張ると根ごと抜けてしまうのでご注意。
分布:北海道~九州
自生場所:里から山の比較的湿った場所
採取時期:ほぼ1年中、花は5~6月 *葉はきれいで柔らかそうなものを選んで柄から採取してください*
効能:
葉を絞った生汁に含まれるポリフェノールには抗菌作用・抗酸化作用があり、患部に塗布することで切り傷・やけど・しもやけ・虫刺され・かぶれ・にきび耳垂れ・中耳炎・外耳炎・扁桃炎・咽喉炎に効くと言われています。
カリウムは塩分を体外に排出し高血圧予防、
アルブチンはメラニン合成を抑制する効果があり美白に効果があると言われています。(有名化粧品にも使用されています)
調理:揚げる・茹でる *葉に生えている毛は揚げたり茹でたりすると全く気にならなくなります*
葉
天ぷら*衣を薄めに裏に付け、やや低い温度で揚げると見た目もきれいで美味しい*
塩茹でして水に晒したのち和え物(酢味噌、辛し、ゴマ)・酢の物・汁の実・炒め物・煮物*茹ですぎに注意、茹で過ぎるととろけてしまいます。多少硬さが残っている位が美味しい*
タグ:山菜 山野草 木の実
コメント 0